脱炭素経営で受け取れる補助金・助成金
近年、脱炭素経営への視点を織り込んだ「脱炭素経営」は、企業の生存競争における重要なキ-ワ-ドという認識を持たれるように変化してきています。そんな中、国や自治体も企業による脱炭素の取組を後押しすべく、様々な補助金や助成金の制度を打ち出しています。
そこで、脱炭素に関する補助金や助成金がにどのような取り組みに対して交付されるのか企業の具体的な取り組みを紹介します。
CO2削減目標と計画の設定
補助金の中には意欲的なCO2削減目標の設定や計画の策定そのものに対して、支援を行う事業もあります。また、脱炭素に関する補助金や助成金を受給したいと考えている場合、具体的な取り組みを始めるより前に、CO2削減目標と計画を設定しておくようにしましょう。なぜなら、ほとんどの補助金・助成金の制度が申請の段階でCO2削減目標と計画の設定・提出を必要とするからです。CO2削減目標と計画の設定は補助金・助成金を受けるためのマストな条件だと考えておきましょう。
再生エネルギ-設備の導入
再エネルギー設備導入で受給できる補助金には、太陽光発電機・太陽熱利用設備・風力発電設備・バイオマス熱利用設備・地中熱利用設備・燃料電池があります。
省CO2設備の更新
省CO2設備の導入や更新など、整備を行うことで補助金の制度を活用できます。以下のような設備整備で交付対象になる場合もあります。:LED照明・高効率空調設備・地中熱利用などの省エネルギ-設備・窓の二重化、床、壁、天井、屋根の高断熱化・高機能換気設備・ゼロカ-ボンドライブ(EV,PHEV,FC)
建築物の脱炭素化
具体的にはビルなどの業務用建物について、以下のような整備を進めることで、補助金や助成金の制度を活用できます。・屋根や外壁の高断熱化・高効率な機器の導入(エアコンやボイラー、給湯器など)新築の建物はもちろん既存の建物であってもリノベ-ション工事で脱炭素化できます。
商用車の電動化
商用車の電動化を進めるために、車両や充電設備の導入に行う際に補助金の制度を活用できます。交付対象となるのは、トラック、バス、タクシーなどの商用車とその充電設備です。
国は脱炭素関連の補助金を和多く設けています。これらの制度は数年単位で継続されることがほとんどですが、毎年、新設と廃止を繰り返していますので、脱炭素関連の補助金や助成金の取組について情報を集めることが重要です。
脱炭素に関する補助金・助成金を受ける際の注意点
~補助金・助成金の申請を考えている企業の方は、申請前にこれらのポイントをしっかり把握しましょう~
①補助金と助成金の違い:補助金と助成金は、国と自治体などの公的機関が企業などに交付をする資金です。両者には様々な違いはありますが、最大の違いは補助金を受け取る際には審査や採択が実施される場合が多い点が挙げられます。補助金の場合は採択率には幅がありますが、受給できないケースも少なくありません。そこで、確実に受給したいのであれば、補助金ではなく、情勢金の申請を検討しましょう。助成金であれば、受給対象に当てはまってさえいれば、たいていの場合、資金を獲得できます。まずは地元の自治体が取り組んでいる、助成金を探してみてはいかがでしょうか。
②申請には準備が必要:補助金や助成金を申請するには準備が必要となります。まずは補助金や助成金を選び、自社が申請する事業の対象に該当するか確認します。そのあと、申請までのスケジュールを把握し、申請に必要な書類を準備して、国や自治体へ申請します。申請を終えたら採択が行われ、交付先が決定します。その後、実際に事業支援内容の事業を完了させ、補助金や助成金の交付元に完了実績報告を行います。報告書の審査が行われた後、交付額が確定します。通知元に請求書を作成し、交付元に提出してやっと補助金や助成金が交付されるという流れになります。入金は後払いなので、事業を行う予算はまず自社で用意する必要があります。資金を確認したうえで補助金や助成金を活用するかどうかの検討をしてみましょう。